政策金利や雇用統計発表などの「経済の基本部分」を分析することで将来の為替変動を予測する分析方法です。
経済指標の予想数値は、金融機関やシンクタンクなどの専門家が予想を出し、それらをロイターなどの情報ベンダーが取りまとめ、事前にマーケット予想としてコンセンサス(市場での織り込み)が作られます。
そして、このコンセンサスに対して、実際に発表された数値がどうであった(予想通りか、予想とは違いギャップがあった)かが重要であり、発表後にマーケット(相場)を大きく動かす要因になります。
経済指標発表直後の為替は、数分の間で一方方向に動く確率が高いので、この動きを利用してバイナリーオプションやFXで稼ぐことが可能です。

政策金利
政策金利は、中央銀行が一般の銀行(市中銀行)に融資する際の金利です。
中央銀行の金融政策によって決められ、景気が良い場合には高く設定され、景気が悪い場合には低く設定されます。
これによって、景気が良い場合には預貯金やローンの金利が上がり通貨の流通が抑えられ、景気が悪い場合には金利が低くなって、通貨の流通を促進する意味合いを持たせることになります。
一般的には利上げが行われた場合は内外金利差が拡大することで通貨高要因となり、反対に利下げの場合は金利差の縮小により通貨安の要因になります。
また、政策金利水準が据え置きの場合でも、それが経済成長に一役買うと見られた場合には為替相場が上昇し、政策金利水準据え置きの決定が適切ではないと市場関係者が判断した際には為替相場が下落するというケースもあります。

2013年 政策金利発表スケジュール
日本 米国 欧州 英国 カナダ 豪州 NZ スイス
2013年1月 22 30 10 10 23 31
2013年2月 14 7 7 5
2013年3月 7 20 7 7 6 5 14 14
2013年4月 4・26 4 4 17 2 24
2013年5月 22 1 2 9 29 7
2013年6月 11 19 6 6 4 13 20
2013年7月 11 31 4 4 17 2 25
2013年8月 8 1 1 6
2013年9月 5 18 5 5 4 3 12 19
2013年10月 4・31 30 2 10 23 1 31
2013年11月 21 7 7 5
2013年12月 20 18 5 5 4 3 12 12

景気が良い場合には高く設定され、景気が悪い場合には低く設定される
利上げが行われた場合は、通貨高の要因になる傾向
利下げが行われた場合は、通貨安の要因になる傾向



雇用統計
米雇用統計は、通常毎月第1金曜日のNY時間午前8時30分、日本時間の22時30分(夏時間の場合21時30分)に米労働省から発表されます。
10個以上の項目から成り立っていて、その中でも注目の2項目、柱となる数字があります。「非農業部門雇用者数」と「失業率」です。
一般的には、対象経済指標が予想値よりよい結果(非農業部門雇用者数が増加する等)になった場合は、ドル買いに繋がることがあります。
予想の数値よりも実際の発表が大きく乖離している場合は、大きな為替変動が起きやすく、より大きく稼ぎやすいチャンスでもあります。



毎月第1金曜日の日本時間22時30分に米労働省から発表
「非農業部門雇用者数」と「失業率」に注目!
対象経済指標が予想値よりよい結果になった場合は、ドル買いの傾向
対象経済指標が予想値より悪い結果になった場合は、ドル売りの傾向
予想の数値よりも結果が大きく乖離している場合は、サプライズ!大きく稼ぐチャンス!



GDP(国内総生産)
国内総生産とは、1年間に国内で産み出された付加価値の総額です。
経済を総合的に把握する統計である国民経済計算の中の一指標で、GDPの伸び率が経済成長率に値します。
GDP伸び率は、上半期・下半期や四半期ごとに発表されるものや年間での伸び率もあります。
GDPの伸び率には、名目成長率と物価変動を調整した実質成長率がありますが、外国為替市場では実質成長率のほうが注目される傾向にあります。

GDP伸び率が高ければその国の経済は成長してると捉えられて通貨が買われる傾向にあり、その反対に伸び率がプラスでも前年比で下がったりマイナス成長が発表されると、投資収益に期待が無くなり他の成長率の高い国へと投資先がシフトされていきます。

国内総生産とは、1年間に国内で産み出された付加価値の総額
外国為替市場では、実質成長率に注目!
GDP伸び率が高ければその国の経済は成長してると捉えられて、その国の通貨が買われる傾向
GDP伸び率が低くいと投資収益に期待が無くなり、他の成長率の高い国へと投資先がシフトする傾向



米FOMC
米FOMCとは、日本における「日銀金融政策決定会合」やEUにおける「ECB政策理事会」にあたり、米国の金融政策を決定する会合のことです。
FOMCは、年に8回(基本的に6週間毎の火曜日)に開催されます。米地区連銀景況報告をベースに議論され、マネーサプライの調整や金利・為替レートの誘導などの方針が決定されます。
結果よりも、その後発表される声明文の内容に注目が集まります。声明文の文言により、次回も利上げがされるかどうかを市場は判断します。

FOMCとは、米国の金融政策を決定する会合
年に8回(基本的に6週間毎の火曜日)に開催
FOMCの結果よりも声明文の内容に注目!
声明文の文言により、次回も利上げがされるかどうかを市場は判断

経済指標の数値結果によって為替は大きく変動することがあるため、為替取引や株式取引などをする際には重要な経済指標の発表日時を把握し、為替の急激な変化に対応できるように準備しておきましょう!

経済指標カレンダー

この経済指標カレンダーの提供は FX ポータルサイト – Forexpros

また、経済指標の他に「テクニカル分析」や「市場オーダー状況」を参考に取引する方法もあります。
合わせて参考にしてみてください。

テクニカル分析で取引
市場オーダー取引